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高倍率ズームレンズに関するmToTm的考察。それも実験的に論証しようというんだからタチが悪い。毒吐くぜ、毒を!! でも丁寧に記事を書いたから、できればちゃんと読んでくれると嬉しい。

注意:今回の記事は長いです。わかりやすく書く努力をしましたが、カメラや写真に関する
   専門用語が出てきます件、ご了承下さい。
   また、私のブログを読んでくださる皆さんにわかりやすくをモットーに書いてる都合上、
   すでに写真に関する知識がある方には退屈な記述があることも、あわせてご了承
   下さい。

注意2:今回、風呂敷を大きく広げました。注意して御覧下さい。

いつも素敵写真をブログにアップされてるこーちゃんさんmachine01さん
お二人ともNikonのD300をめでたくご購入、ウハウハ状態なんだろうなあと記事やコメントを拝見すると…。
?…なんだかお二人とも悩んでらっしゃるご様子。悩むというより困惑という表現の方が正しいのでしょうか。
お二人とも、AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)という、高倍率ズームレンズについて、"あれ?"っと思われてるご様子なのです。

おせっかいながら、そんなお二人の為に、今回の記事を書いてみようと考えたのです。
写真やカメラの知識についてはお二人とも十分にお持ちなのですが、あえて、積み上げ式に私なりの高倍率ズームレンズ論を考察したいと思います。
何故か…、それはD70sからD200へと変遷した私も過去に同様の経験をしたからなのです。
そして、色々考えるうちに、カメラやレンズに関する現状に疑問を持ったからに他なりません。

デジタル一眼レフの交換レンズには大きく2種類に分ける事ができます、ズームレンズと短焦点レンズです。
※他の軸で分類する事もできますが、今回は↑の2種類に関して考察します。
ズームレンズはその名の通り、焦点距離(写真が写る範囲)を可変する事ができるレンズ、一方短焦点レンズは焦点距離が一定のレンズです。
ざっくばらんに、ズームレンズの方が撮影には便利です。しかしこれら種類のレンズはそれぞれに一長一短があります。

一般に、短焦点レンズの方が開放F値が小さい、つまり、明るいレンズである事が多いです。
このことは、ピントがあっていない部分のボケ具合が大きかったり、暗い場所でも被写体ブレを起こさずに撮れるなどの利点があります。
また、一般に短焦点レンズの方が色や画面等の歪み(これを収差と言います)が少ないとされています。

逆に、ズームレンズは一般に開放F値が大きい、つまり、暗いレンズの場合が多いです。
また、各種の収差が短焦点レンズに比べて大きい場合が多いとされてます。
もちろん、ズームレンズでも開放F値が小さく、収差も少ないレンズがありますが、相対的に高額なケースが多いです。
その代わり、焦点距離を変化させる事ができるわけです。
この、"ズームができる"というのは、写真を撮影する上で、非常に便利で有利なのです。

ところで、一般に、短焦点レンズの方が画質がいいとされています。
あくまで一般論で、個々のレンズの個性があるので一概には言えない部分もあります。
しかし、一つの焦点距離に特化して高画質を追求できる短焦点レンズの方が画質に対して有利なのも確かです。
例えば、ズームレンズは様々な焦点距離での画質を考慮するために、一般的に構成されているレンズ数が多い場合がほとんどです。
そして、光を透過するレンズ数が増えれば増えるほど、画質の面では不利になります、それは、レンズを通過する事で、若干でも光が屈折・拡散してしまうからです。

ここまでは一般論を書きました。正直退屈な内容でしょう。
…で、実際はどうなの?…という疑問があるはずです。…で、私なりに検証してみました。

まずは、短焦点レンズ(Nikon Ai Nikkor 50mm F1.4)で撮った写真です。

50mm F1.4短焦点レンズ。F1.4で撮影
50mm F1.4短焦点レンズ。F1.4で撮影


開放F値1.4で撮影した写真で、ピントが合ってるカエル君以外の部分が大きくボケているのがお分かりだと思います。
ここまでのボケの表現は、短焦点レンズの真骨頂で、ズームレンズでは真似ができません。

じゃあ、ボカさないのなら、ズームレンズでも短焦点レンズでも一緒だ…、本当でしょうか?
以下は短焦点レンズで絞りを絞った写真です。

50mm F1.4短焦点レンズ。F8.0で撮影
50mm F1.4短焦点レンズ。F8.0で撮影


次は、ズームレンズで、↑と同じアングルになるようにズームを調整し、同じだけ絞った写真です。

ズームレンズで、F8.0で撮影
ズームレンズで、F8.0で撮影


さて、どうでしょうか? パッと見では、わかりませんが、よーく見ると、カエル君の陶器の質感やメモの方眼の描写、右後方の銀紙の描写などで、短焦点レンズの方が明瞭でシャープなことにお気づきだと思います。
しかし、カエル君の表情については、どちらの写真もシャープですし、今回のように比較しないのならば、どちらの写真も表現として十分鑑賞に堪えうると思います。それに、大きな描写の違い…ないですよね。
※私の写真が上手という意味では一切ありません!!
※短焦点の写真の方が全体的に暗いのは、レンズの個性の違いによるシャッター速度の違いによるものです。

カメラメーカー製の高級なズームレンズであれば、更に緻密な描写なのは想像に難くないでしょう。
とはいえ、今回実験に使用したズームレンズ(SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC)も実勢売価4万円台と決して"安い"レンズではありません。
しかし、短焦点レンズ(Nikon Ai Nikkor 50mm F1.4)の方は中古価格1万円台、当時の実勢価格も2?3万円のレンズ、しかも、このレンズは今から数十年も前のレンズなのです。
これは短焦点レンズの描写のコストパフォーマンスが高い事の大きな裏づけと言ってもよいでしょう。

閑話休題(笑)、(私にとって)かなり重要で本質的な話です、そもそも、そもそもですよ、我々は趣味として写真を撮影しています。
中にはプロの方もいらっしゃいますが、しつこいようですが、そもそも、何で写真を撮ってるのでしょうか?
いいなあと思った風景を記録に残したいのかもしれないし、みんなに素敵だなあと思われるような写真を撮りたいのかもしれません。
…でも、きっと、レンズやカメラの性能比較の為に写真を趣味(仕事)としてるのではないはずです。
※中にはレンズやカメラのレビュー記事の為に性能比較をする事はありますが、"撮影"という行為の本筋ではないですよね。

ならば、上記で検証した微細な画質の話なんて、そもそも関係ないはず。
…でも、現実として私もズームレンズで写真を撮り続けていくうちに、"何か物足りない…"と感じてしまったのです。
そして、何でそう感じるのだろうと理由探しをしていく中で、上記のような画質だの収差だの…という理由を"後付け"で見出すのです。

乱暴に話を進めてしまいますが、我々は少なからず"良い写真が撮りたい"と思ってるものです。

"良い写真"って何でしょうか? それは人それぞれですが、仮に"人を感動させる写真"が良い写真だとしましょう。
収差の少ない、高スペックのレンズで撮った写真は、人を感動させるのでしょうか?
…そうかもしれませんが、それだけではないだろうとも思うのです。

本質的に、写真というのは被写体(相手)があって、初めて成立する表現方法です。
写真を撮る上で、美しい、魅力的な、価値の高い被写体(瞬間)に遭遇する事は、極めて重要な意味を持ちます。
決定的な瞬間を撮るのに、高倍率ズームレンズは非常に強力な武器になるはずです。
しかし、"物足りない"と感じてるという事は、自分なりに"良い写真が(このレンズでは)撮れない"と感じてるわけです。

ここで、ちょっと話を横道にそらします。

人類は道具を発明したことで現在の繁栄を手にしたそうです。
道具によって、今までできなかったり時間がかかったりしたものを克服する事ができるようになりました。
道具を手で使う事で脳に刺激を与え、脳が発達し、発達した頭脳でより良い道具を発明していく…。
道具と人間との間には、このような相乗効果があります。
…しかし、道具を手にした事で、今までできていた事ができなくなってしまう事態もおきました。
道具と人間とは、それだけ密接に依存し合ってるとも言えます。

話を元に戻します。

レンズの歴史は、技術が発達し、短焦点レンズからズームレンズに発展したとも考えられます。
もちろん、レンズも道具です。
道具が変われば、それを使う人間にも影響が及びます、なぜなら、道具と人間は密接に依存し合っているからです。
ズームレンズの発展は、ここ数十年の短いスパンでの話です。

それに比べて、人が持つ美意識や美的感覚は文化的な背景もあり、長年にわたり、連綿と引き継がれたものであります。
この、道具の発展と人の美的感覚のズレが、私に"何か物足りない…"と思わせてるのかなあと…。

風呂敷広げて道具論を語ってるけど、レンズの違いで出来る出来ないなんて違いはないのでは?
…と思われる方がいらっしゃると思います。
…実は違いがあるんです。

ズームレンズを使うと…、

こんなしゃしんや・・・


こんな写真や、

こんなしゃしん・・・


こんな写真は撮れるのですが…、

こ?んなしゃしん・・・


なぜか、こんな写真が撮れなくなるのです。私の場合はそうでした。

よく、"ズームレンズを使うと写真が下手になる。自分が動かなくなるからだ…"みたいな論調をWebや雑誌等で拝見する事があります。
本当に(本当に)よく拝見するのに、ズームの有無と写真の上手下手、自分の動く動かないと上手下手の関係をきちんと説明してくれている文章に何故か巡り会えません。

例えば、こういう構図の写真は、短焦点レンズで長らく撮ってると、不思議と撮れる様になるものです。
しかし、ズームレンズを使い続けると、不思議と撮れなくなるのです。。。
高倍率のズームレンズ程、この傾向は強いです。

上記の作例が決して"良い写真"ではないのですが、例えば構図の決定において、ズームレンズによって、構図のバリエーションが減る事は確かに実感します。
でも、なぜそうなるのかはよくわかりません。
そのあたりを解明し、その上で、ズームレンズと短焦点レンズのそれぞれの特徴を提示するのが、写真関係のライターの責務の一つだと思うんですが。。。
それをすっとばして、"ズームレンズを使うと写真が下手になる。"とか、"このレンズは収差が良好に補正されてる"なんて書くのは…なんかズルイ気がします。

一般に、高倍率ズームレンズは、家電量販店が(デジタル)一眼レフ初心者に対して、"これ1本で広角から望遠までカバーできて便利です"ってな売り言葉で購入を決定する事が多いみたい。
…実際私もそうでした。
つまり、初心者向けのレンズと言えそうです。

そうそう、一眼レフカメラのメリットは、なんといっても、レンズを交換する事で色んな画角の写真が撮れる事です。
"これ1本で…"ってことは、一眼レフカメラのメリットの大半を捨ててしまってる事に他なりません。
初心者向けだからって、それはあまりに勿体無い話ではないでしょうか?

趣味で写真を撮られる方の多くが、写真を撮り続けるうちに、何故か、高倍率ズームレンズに不満を感じてしまうのです。
"…感じてしまうのです。"と、言い切ってしまいましたが、私もそうでしたし、こーちゃんさんやmachine01さんもそのようですし、オフ会などでお会いした複数の方との会話の中でも同様なことが伺えたので、きっとそうなのだ。

初心者向けということは、きっと"簡単"なのでしょう。
…で、で、高倍率ズームレンズって…本当に"簡単"なのでしょうか?

雑誌のレビュー記事や、Webの評論などで、高倍率ズームを"便利だ"とか"以外に描写がいい"などと絶賛する、いわゆる"プロ"のカメラマンやライター達が、彼らの創作においては、ほぼ全くと言って良いほど高倍率ズームレンズを使いません。
…何故なのでしょうか? 単純に、言ってる事とやってる事が矛盾してます。
…それは商売だから…ってね、そんな事ね、わかってるんです、よーくわかってるんです。描写力や各種収差に性能差があるのは事実だから。。。
しかし、そこを鑑みて、尚、カメラ雑誌などで彼らの"作品"を拝見すると、作品自体は素晴らしいのですが、そういう描写力や収差に依存した写真を撮ってるとは思えないものが少なくないと思うのです。
また、写真家の方で、安価なズームレンズで、素晴らしいお写真を撮られている方も沢山いらっしゃいます。

…で、なんでプロの方々は高倍率ズームを使わないんだろう????
ってmToTm的に考え抜いた挙句、到達した仮説が…、

高倍率ズームレンズって、実はとっても"難しい"レンズなのだ

ということです。

難しいから、プロも手を出さないのなら私でも納得できます。なるほど、明快だ。
高倍率ズームレンズ=難しいレンズ→の仮説に基づいて、で、で、改めて高倍率レンズ(SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC)を使ってみると…、
これが非常に難しい!!
被写体を見つけて撮ろうとファインダーを覗くと、"おいおい、mToTmよ。どの画角(=焦点距離)で撮るんだい?"っと、レンズがこっちに問いかけてるようで(汗)
シャッターを切ると、"せっかく広範囲の画角をカバーしてるのに、お前はその画角でしか撮れんのか?"っと突きつけられてる気がします。
後でパソコンで見直しても、"描画?収差? あのう、私(=レンズ)は私のスペックで最高の絵を写してるんですけど・・・。ぶっちゃけ、あなたの実力不足でしょ?"ってな感じ。

それだけに、このレンズで"これぞ!!"って写真が撮れると、とっても嬉しいです。

長く使っていけば、高倍率ズームレンズがいかに難しいかが実感できます。
それだけに、家電量販店で"初心者用レンズ"として売ってるのが不思議でなりません。

多分、今回私が書いた持論は、一般的な写真好き・カメラ好きの方の思考と対極にあるかと思いますが、仕方がない。だって、そう思うんだもん。。。

…、どうでしょうか? こーちゃんさん、machine01さん、ご参考になりましたでしょうか?
…それにしても、今回はいっぱい毒を吐いたなあ…( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
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